おはようございます。
DIPTERAです。
今回はハロウィンなので、遊戯王OCGのヴァンパイアについて歴史を再確認しつつ考察。
ゴーストリックと悩みましたがヴァンパイアの方が明らかに課題多いので今回はヴァンパイアをチョイスしました。
ちなみに今回の考察ではアンデット族の汎用カードは考慮していません。
確かにアンデット族汎用は強力ですが、あくまでヴァンパイアのみに限った考察ですのでご了承ください。
ヴァンパイアの歴史
最初期
Thousand Eyes Bible -千眼の魔術書-(2000/12/14)に記念すべき初のヴァンパイアモンスターであるヴァンパイア・ベビーが収録。
ヴァンパイアが産声を上げました。ベビーだけに。
この時点で既に後のヴァンパイアのコンセプトが垣間見えますね。
恐らく古参のデュエリストだと強く印象に残っているのではないかと思われるヴァンパイア・ロードはSTRUCTURE DECK-海馬編-(2002/1/24)で登場。
効果破壊された場合の自己再生とカードの種類(モンスターor魔法or罠)を宣言するデッキ破壊を有しています。
前者はヴァンパイアの不死性、後者は吸血のイメージでしょうか?
サンダー・ボルトやブラック・ホールによる除去をモノともせず、当時の下級モンスターの基準値であった1900を一方的に殴り倒せる上級モンスターとして重宝されました。
ピラミッド・タートルでリクルートできるのも強かったです。
今の若いデュエリスト達は驚くかもしれませんが、当時は制限カードでしたからね。
また、そのビジュアル系ロックバンドを思わせる美形っぷりでも人気を集めました。
カテゴリ化前
天空の聖域(2003/11/20)でOCGオリジナルのヴァンパイア・レディが登場。
OCGオリジナルにも関わらず、後にアニメGXのカミューラと漫画遊戯王Rのティラ・ムークに使用されています。
ストラクチャーデッキ-アンデットの脅威-(2004/12/9)でヴァンパイア・ロードの進化態であるヴァンパイアジェネシスが登場。ビジュアルも効果も進化元の面影ほぼないけど。
後にアニメGXでカミューラがこのモンスターを主軸にした主軸にしたヴァンパイアデッキを使用し、ヴァンパイア・バッツという未OCGカードも使用していますね。
OCGではアンデットの脅威とほぼ同時期にLIMITED EDITION 7(2004/12)にてカース・オブ・ヴァンパイアが登場。
こちらは漫画遊戯王Rでティラ・ムークが使用したモンスターですね。
当時の上級モンスターとしては戦闘に強いモンスターでそれなりに頼りになりました。
こっちもヴァンパイア・ロードと同じでピラミッド・タートルでリクルートできますし地砕きも比較的受けにくいステータスでしたね。
海外先行でヴァンパイア・ドラゴンも登場。
来日はEXTRA PACK 2012(2012/10/13)。
海外での初収録はExtreme Victory(2011/5/10)。
イラストの方向性もあまりに違いますが、一応は闇属性アンデット族のヴァンパイア。
列挙したように、地味にカテゴリ化前からカードがコンスタントに登場していました。
カテゴリ化&エクシーズモンスター登場
シャドウ・スペクターズ(2013/7/20)で待望のカテゴリ化。
ヴァンパイアのエクシーズモンスターも初登場しましたね。
こちらが初のヴァンパイアのエクシーズモンスター。
相手の墓地のモンスターを奪う効果と相手の効果で破壊されたら自己再生できる効果を持つザ・ヴァンパイアな新エースですね。
どちらもシンプルに強力ですが、墓地から奪う効果は奪ったモンスターしか攻撃できないというやたらと重いデメリットが科せられています。
相手の切札を奪えるなら良いですが、まずはその切札を倒すという大変な下拵えが必要です。
アンデット族以外攻撃できないぐらいで良かったと思うのですが、縛りありのエクシーズの割りには自重された感がありますね。
蘇生効果に関しても、効果自体は強力ですが守備表示の蘇生でタイミング的にも自分のスタンバイフェイズになりがちなので、蘇生後は活躍させ辛いです。
エクシーズ素材もないですし。
リリースやリンク素材などにはできますが、ヴァンパイア専用のランクアップ手段とか欲しいですね~。
闇属性のエクシーズ素材にしかできない代わりに召喚時に強力なリクルート効果を使用できる上級ヴァンパイア。
手札・デッキから同名以外の任意のヴァンパイアを呼び出せるという破格の性能ですね。
ただ、上級モンスターなので通常は召喚にリリースが必要。
アドバンテージ面ではトントンですね。
また、特殊召喚後はそのモンスターでしか攻撃できないデメリットが存在します。
ヴァンパイア、戦闘を放棄し過ぎでは……?
更に、ヴァンパイアでは当時唯一のエクシーズモンスターであるブラムがランク5なのでレベル5のこのモンスターでレベル5の同名以外のヴァンパイアをリクルートし素材を揃えるのが常套手段でしたが、この方法でエクシーズ召喚したブラムの効果を使用したらお互いの誓約で一切の攻撃ができなくなりました。
ギャグかな……?
ヴァンパイアにようやく使い易い下級モンスターも登場。
既存がほぼ単体で機能しないベビーとレディでしたからね。
効果はこのカードが相手によって墓地に送られるとヴァンパイアをサーチできるというもの。
受動的とはいえ強力なサーチ効果ですね。
しかも、墓地に送られた後は召喚時のリリースを肩代わりできる効果まで有しています。
サーチ効果使用後はシャドウ召喚のリリースまでなくせたりと、最後まで無駄がない優秀なモンスターです。
イラストが地味に貫禄あって好き。
上級ヴァンパイアの特殊召喚をトリガーとする自己再生も結構便利だったりしますしね。
めちゃくちゃ血吸われるけど。
また、ヴァンパイア・ロードと同じくカードの種類(モンスターor魔法or罠)を宣言するデッキ破壊も有しています。
起動効果で能動的に行えるのは便利ですが、単体では特にアドバンテージに繋がらないどころか敵に塩を送りかねないですね。
この効果は次に紹介する専用フィールド魔法が存在する場合に重要になります。
こちらが専用フィールド魔法のヴァンパイア帝国。
イラストもカッコイイしカード名も韻を踏んでいて面白いカードですね!!
出典:フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
モチーフはやっぱりブラン城かな~?
効果は戦闘時のみのヴァンパイアの強化と相手のデッキからカードが墓地に送られた際の専用墓地肥やし&除去。
ここでヴァンパイアでは貴重なパンプと除去を獲得しました。
この墓地肥やし&除去効果のトリガーは各種ヴァンパイアのデッキ破壊で満たせます。
ようやくこの効果を有している意義がでてきました。
能動的なデッキ破壊が可能で墓地に存在すると自己再生も可能な上述のグレイスは抜群の相性。
ここでカードの種類(モンスターor魔法or罠)を宣言したデッキ破壊というコンセプトが強化されましたが、このコンセプト自体が余りにも貧弱過ぎますよね……。
それも時代が進むごとに弱体化しています……。
今の時代だとどれを宣言してもロクな目に合わないでしょうしね~。
どれを宣言してもほくそ笑んでる金ピカもいますし……。
後、地味に墓地肥やし&破壊効果は強制です。
相手のデッキからカードが墓地に送られた時に場にこのカードしか存在しなければ自滅します。
こちらの罠カードはヴァンパイア帝国の専用サポート。
フィールド魔法とアンデット族以外のモンスターが存在すると発動出来ないものの、デッキからヴァンパイア帝国を発動しつつヴァンパイアの蘇生が行えると効果は非常に強力です。
ヴァンパイア帝国を軸にするなら必須級のカードでしょう。
ただ、ヴァンパイア帝国を発動できるのがデッキからのみなのは少々融通が利かない点ではありますね。
また、既にフィールド魔法が存在すると発動出来ないので、このカードの発動の為にあえてヴァンパイア帝国を自身の効果で自壊させるのは一つの手かもしれません。
カテゴリ化したものの上級モンスターだらけで凄まじく重かったです。
ただ、初めてまともに純デッキが組めるようになったのはここからですので、そういった意味で重要な転換点ではありました。
余談ですがヴァンパイアデッキとシナジーがほぼ皆無である戦士族も存在します。
名前からして敵対しているようですね。
歴史はヴァンパイアの方が圧倒的に古いですが、地味にカテゴリ化という視点で見れば同期なんですね。
片や美男美女、片やキュートとどちらも好きなテーマです。
後、海外名に配慮してカテゴリで指定する際はヴァンパイア指定だけでなく闇属性指定も入っていました。
海外でも同時期に新規
海外先行で2種のヴァンパイアが登場。
来日はどちらもEXTRA PACK -KNIGHTS OF ORDER-(2014/9/13)。
海外での初収録はShadow Specters(2013/11/8)。
海外では先にヴァンパイア・デュークが登場。
イラストはスタンダード過ぎるドラキュラって感じですね。
効果は召喚時のヴァンパイア蘇生と特殊召喚時のデッキ破壊。
墓地からしか特殊召喚出来ない代わりにデメリットがないのでブラムの素材としてはシャドウより適していますね。
しかもこちらは同名も可能。
デッキ破壊のトリガーとしても使えるので、同名を蘇生しても悪く無さそうですね。
余談ですが、実は漫画産の威圧する魔眼のイラストで先に登場していて後にカード化されたモンスター。
めちゃくちゃ珍しいパターンですね……。
立て続けにヴァンプ・オブ・ヴァンパイアも登場。
海外での初収録はPrimal Origin(2014/5/16)。
自身か他のヴァンパイアの召喚時限定ですが、自身の攻撃力を上回る相手モンスターを装備化できる強力な除去効果を有していますね。
元祖はこっちか……。
対象さえ取れれば破壊を介さず除去を行え、更に装備したモンスターの攻撃力分のパンプまで付いてきます。
基本的に4000打点は超えますね。
また、この効果で装備しているなら墓地に送られた際に蘇生まで可能。
単純に場持ちを上げられますし、リリースやリンク素材でも蘇生可能なのも非常に便利。
多少のクセはありますが、うまく使えばヴァンパイアデッキの強力な切札になりますね。
ちなみにヴァンプ(vamp)には妖艶な女性という意味があるとか。
イラストもセクシーな美女のヴァンパイアでピッタリなネーミングです。
海外で追加された2枚はどちらも強力ではありましたが、重い上級以上のモンスターでしたね~。
初のリンクモンスター
フレイムズ・オブ・デストラクション(2018/1/13)でヴァンパイアが1種追加されました。
初のリンクモンスターであるヴァンパイア・サッカーです。
ただし、この時点ではリンクモンスターに対応するサポートが存在せずヴァンパイアには属していませんでした。
しかし、僅か1ヶ月後のデッキビルドパック「ダーク・セイヴァーズ」でカテゴリに属するようになった経緯があります。
イラストは吸血鬼というより天使寄りに見えますね。
天使族と言われてもギリギリ納得できそうなレベルです。
少なくてもハンバーガーが戦士族よりは……。
素材はアンデット族モンスター2体。
展開力の低いヴァンパイアだとリンク召喚の素材を捻出するのも一苦労ですね……。
このモンスターは基本的に戦闘能力の低いリンクモンスターなので、ヴァンパイアデッキでは考えなしに展開したヴァンパイアモンスターをこのモンスターの素材には使えません。
後述する効果を活用する為にも、召喚権は何としても確保してからリンク召喚したいですね。
1つ目の効果は相手の墓地のモンスターを相手の場にアンデット族にしつつ特殊召喚する効果。
一見、相手にアドバンテージを与えるだけの無意味な効果ですが、残りの効果と連動していますのでそちらを解説。
2つ目の効果は自分・相手の墓地からアンデット族モンスターが特殊召喚された時に1ドローできる効果。
1の効果で相手のモンスターをアンデット化して蘇生すればそのままドローに繋がりますね。
この時点でアドバンテージはお互いに1枚獲得と損失は無しです。
しかし、このモンスターの真価は3つ目の効果を使用した時に発揮されます。
3つ目の効果は自身がアドバンス召喚を行う際に相手のアンデット族モンスターをリリースできる効果。
特殊召喚ではなくアドバンス召喚でのリリースの肩代わりに相手モンスターを使用するので球体形や帝王の烈旋を彷彿とさせる効果ですね。
この効果まで適用できれば相手に与えるアドバンテージはなく自身の上級ヴァンパイアの展開に繋げられます。
非常に強力ですが、やはりこれらの効果を全て有効活用するとなると召喚権を確保する為にもやそれなりの展開力は求められます。
幸い、蘇生する相手モンスターは自分で選べるので蘇生からドロー効果まで繋げて、その後は戦闘や除去効果で処理するのも1つの手でしょう。
また、自身のアンデット族モンスターの蘇生をドロー効果のトリガーにできるなら相手にアドバンテージを与えるリスクは0ですね。
後、カード名のサッカーはスポーツのサッカーではないです。
スポーツのsoccerではなく吸う者のsucker。
新たなコンセプトの獲得
デッキビルドパック「ダーク・セイヴァーズ」(2018/2/24)で11枚もの新規が追加。
更にはライフコストと戦闘破壊でのコントロール奪取という新たなコンセプトも獲得しました。
パッケージではシェリダンがセンターを陣取って凄い悪い顔をしています。
自分がこのパックの主役だと言わんばかりですね~。実際にはハズレ扱いでしたが……。
今回、新たに獲得したコンセプトであるライフコストはプレイヤー自身の血をヴァンパイアに捧げる吸血のイメージ、戦闘破壊時のコントロール奪取は相手モンスターを眷属化するイメージだと思われます。
パッケージで素敵な笑みを浮かべているシェリダンは万能の墓地送りを行える優秀な汎用ランク6エクシーズですが、彼も強力なコントロール奪取効果を有していますね。
戦闘・効果で墓地に送られた相手モンスターを問答無用で眷属化してしまいます。
そして、何よりこのモンスターの特筆すべきはコントロールを奪った相手モンスターをレベル6扱いとして素材にしてしまえる点。
奪った相手モンスターを有効に活用できる手段を得ることができました。
ただし、奪ったモンスターをレベル6扱いとして素材にする必要があるので相手のエクシーズモンスターやリンクモンスターは素材に出来ない点は注意が必要。
いずれにせよようやく扱い易いエースを獲得出来ましたね。ヴァンパイアだけだとレベル6合わせづらいけど……。
このタイミングで追加された優秀なサポートとしては召喚権追加とライフゲインを合わせ持つ永続魔法のヴァンパイアの領域と強力な専用カウンター罠のヴァンパイアの支配が挙げられます。
特に上級モンスターが多いヴァンパイアでは召喚権の追加は非常にありがたい効果です。
相手に与えた戦闘ダメージ分のライフゲインもコンスタントに消費するヴァンパイアのライフコストを大きく賄え、効果も重複するので領域を複数枚並べられれば莫大なライフアドバンテージの獲得にも繋がります。
支配はカードの種類を問わないカウンター罠であり、モンスター効果を無効にして破壊すれば攻撃力分ライフを回復できるオマケ付きです。
耐性持ちの少ないヴァンパイアでは非常に頼もしい1枚ですね。
ただし、同一ターンに1枚しか発動出来ませんのでマストカウンターは慎重に見極める必要があります。
そして、このパックでは新たにサーチ効果と自己蘇生効果をもつデッキエンジン2種を獲得。
ソーサラー以来の待望のサーチ効果です。
使い魔に関しては実用性の低いヴァンパイア・ドラゴンを除けば初のヴァンパイアモンスターサーチですかね?
ただしサーチ効果は特殊召喚時のみで蘇生後は除外のデメリットあり。
吸血のイメージを守る為か律義にライフコストまで要求してきます。
率直に申し上げてデッキのエンジンとなるモンスターとしては極めて性能が低いです。
特に召喚時にサーチ効果が使用できないのは致命的ですね。
万能リクルートのヴァンパイア・アウェイクも登場しましたが、罠カード故の遅さと遅い割りに自壊デメリットが存在する点がいただけないですね~。
相手ターンに特殊召喚するメリットもヴァンパイアではそこまで多くないのも難点。
一応、相手ターンでも使い魔や眷属の効果を使えるなど局所的なメリットはありますが、やはり自壊デメリットは気になりますね。
後、もちろんライフコストありです。
ここは徹底していますね~。
関係ないですが当記事のトップ画像にするぐらいイラストは大好きです。
また、エクシーズテーマなのにレベルがバラけ過ぎていて相変わらずレベルを合わせづらいのも難点です。
これ、本来はシンクロテーマが持つ弱点ですよね。
ストラクが年末に控えている蟲惑魔もですが、エクシーズテーマはどうしてもレベルが揃っている方が扱い易いです。
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一応はレベル調整可能なカードが存在しますが、これも非常に使い辛いですね。
蘇生とレベル調整&墓地肥やしを使い分けられると言えばめちゃくちゃ強そうなんですが、どうして両方共まともにアドバンテージを稼げない効果なんだ……?
ヴァンパイアの展開力が上がれば輝きそうなカードなのですが、実際のヴァンパイアは展開力以前に上級モンスターだらけで非常に重いですからね……。
一応、上級モンスターがシェリダンのように効果による除去には対応しないもののゴヨウ・ガーディアンとほぼ同等のコントロール奪取効果を有しており、戦闘破壊さえできればアドバンテージを大きく獲得できるようにはなりました。
この眷属化効果から相手モンスターを素材にシェリダンに繋ぐ戦法が取れるようになりましたね。
戦闘時のみとはいえ自己特殊召喚が可能なレベル5のフロイラインも登場しており、彼女に血(LP)を捧げれば場のアンデット族が大幅に強化され、相手モンスターの眷属化を大いに補助できます。後、可愛い。
ただ、戦闘破壊時の効果を除けばアドバンテージを即座に回復できるのはスカージレットとシェリダン程度です。
依然としてアドバンテージの獲得は苦手なままですね。
ちなみにですが同パックでは閃刀姫と空牙団が初登場しています。
凶悪な魔法カードを連打可能なリンク1主体の閃刀姫と手札消費が荒いものの高い展開力を有している空牙団がいるパックでテーマ内では初動すらままならない新規しか与えられないと誰が想像できたでしょう……?
特に、瞬く間に環境デッキの1つとなった閃刀姫とのカードパワーの差が酷かったです。
本当に同じパックに登場したのかと疑いたくなりますね……。
回転力は多少上がって新たに強力なカードが追加されたのも間違いないですが、依然として重いデッキのままでした。
SELECTION 10
スペシャルパック「SELECTION 10」(2020/12/5)にて2年10ヶ月振りに新規が追加。
初登場の聖天樹を含め神秘的なテーマが多い印象のパックですね。
クリスマスが近かったからだと思われます。
ヴァンパイアは年中行事と縁が深いですね~。
そんなSELECTION 10では新たなヴァンパイアの顔ともいえる竜血公ヴァンパイアという最上級モンスターが登場。
出典:フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ドラクレアの肩書きからヴラド3世が元ネタと思われます。
15世紀のワラキア(現ルーマニア)の君主でドラキュラ伯爵の元ネタとして有名過ぎる苛烈な人物ですね。
元ネタ的にもカード名的にもヴァンパイアの中のヴァンパイアともいえる存在。
もしかしたら全てのヴァンパイアの祖だったりするんですかね?
後、確信は無いですが後発のモンスターの固有名詞と思われる部分が既存のカテゴリ名なのはもしかして初?
他にもいたら誰か教えてください。(他力本願)
性能ですが、まずは召喚時に相手の墓地のモンスターを2体まで蘇生する効果。
召喚時限定なので普通にアドバンス召喚すればアドバンテージの面では差し引き0です。
ただ、ヴァンパイアには上述の通り召喚権の追加やアドバンス召喚のリリース軽減効果を持つものがいるので、それらを駆使してアドバンテージに変えてやりましょう。
例を挙げるならソーサラーの墓地効果で必要なリリースを無くせば蘇生した2枚分がそのままアドバンテージです。
更に墓地のモンスターの同名カードの効果発動を無効にできる限定的なカウンター効果。
イメージとしては死者の魂(霊力)は容易く牛耳れるってところですかね?
アンデットの貴族(皇族?)に相応しい効果ですね。
既に自身が場に存在している必要こそありますが、自身を墓地に送って発動する手札誘発にはめっぽう強いですね。
ただ、EXのモンスターはピン挿しが多く事前に同名カードが墓地に送られている可能性は低いので余り有効に機能しなさそうです。
基本的に切札はEXのモンスターが多いだけに非常に残念。
そして、最後に相手の墓地のモンスターが蘇生された時に自身の場のモンスター2体をリリースして発動する蘇生効果。
ヴァンパイアらしい不死性もしっかり携えてきましたね。
トリガーは相手の墓地のモンスターを自分の場に蘇生しても構わないので、各種ヴァンパイアのスキルで相手の墓地から奪ってやりましょう。
奪ったモンスターをリリースできれば一石二鳥です。
なんなら同名カードの蘇生効果でもトリガーにできますね。
この効果なら相手の墓地のエクシーズモンスターやリンクモンスターをコストにできるので、奪えるモンスターがこれらだけでも有効活用できます。
ヴァンパイアを象徴するような存在だけあってヴァンパイアらしい効果モリモリですね!!
多少の癖はあるものの、強力な最上級モンスターです。
ですが、やはり最上級ヴァンパイア。
最も望まれていたエンジンとなるサポートカードは貰えませんでしたね~。
ここでもデッキの重さは変わらずでした……。
新たなデッキエンジンの獲得
バトル・オブ・カオス(2021/10/16)で新たなヴァンパイアが3種追加。
新たな切札で竜血公の上位種である真血公ヴァンパイアが登場。
ジ・アンデットの肩書きを得て、元々高かったイラストアドが鬼のイラストアドになりました。吸血鬼だけに。
もはやヴァンパイアの中のヴァンパイアのみならずアンデットの中のアンデットとまで名乗ってしまうのも納得の風格です。
性能面では、コントロール奪取した相手モンスターを素材にエクシーズ召喚できるシェリダンと同様の効果外テキストを有しており、進化元の竜血公を含めた各種ヴァンパイアの眷属化と相性抜群。
相手のモンスターを糧に真血公を呼び出しましょう。
ただし、シェリダンと同様に奪ったモンスターをレベル8扱いとして素材にする必要があるので相手のエクシーズモンスターやリンクモンスターは素材に出来ない点は注意。
また、墓地から特殊召喚されていないモンスターの効果の対象にならないという限定的な耐性効果も持っており、地味ですが場持ちに貢献するでしょう。
そして、ヴァンパイアらしく墓地送りと眷属化も持ち合わせており、お互いのデッキトップから4枚墓地に送り、その中から1体を自分の場に蘇生できます。
汎用エクシーズとして見れば、
- 墓地肥やしの枚数が多い
- 蘇生でアドバンテージも稼げる
- 高打点
- 限定的だが耐性持ち
と結構高水準な性能なのでコントロール奪取できるカードを多く採用しているならヴァンパイア以外でも採用圏内ですね。
そして何より新たなデッキエンジンのヴァンパイアの幽鬼が非常に強力。
墓地肥やし&サーチ&召喚権追加とアドバンテージ獲得能力全乗せと言わんばかりの贅沢な性能で登場し、全国のヴァンパイア使いを歓喜させたイケメン君です。
相手ターンでのアドバンス召喚は帝や堕天使を彷彿とさせますね。
この効果でヴァンプの装備化効果が妨害として機能するようになったのは面白いです。
既存のデッキエンジンであった使い魔や眷属の蘇生効果も墓地送りでお膳立てでき、このカードの登場でヴァンパイアデッキの回転力が凄まじく上がりました。
また、新たなリンクモンスターとして可愛くてセクシーなリンク3のヴァンパイア・ファシネイターも登場しましたが、蘇生効果使用後のデメリットがヴァンパイア達の眷属化と噛み合っていない痛恨の調整ミスが存在します。
効果自体は相手の場・墓地からそれぞれコントロール奪取と非常に強力。
fascinator(魅惑する者)の名に相応しい効果とイラストです。
素材指定がアンデット族モンスターを含むモンスター2体以上なのも非常にありがたく、コントロールを奪ったアンデット族以外の相手モンスターも自身のアンデット族モンスターを含むことで素材にできてしまいます。
打点も頼りがいがあるとは言えませんが、上級モンスターの基準程度はあるので下級モンスターとの戦闘で軽く処理されることはほぼありませんね。
ヴァンパイアと噛み合わない点もあるものの、総じて優秀なモンスターとは言えるのではないでしょうか?
出典:【公式】遊戯王OCG
余談ですが、設定画がめちゃくちゃ可愛い事も有名。
初と言ってもいい強力なデッキエンジンを獲得こそしましたが、その幽鬼への依存度が高く安定した幽鬼へのアクセス手段も持たないので依然として重いままでした。
かえって既存のヴァンパイアのカードのパワーの低さが露呈することに……。
これでも大幅にデッキの回転力上がったはずなのに……。
余談ですが、ハロウィンが近かったからかここでもゴーストリックが一緒に収録されていました。
初のカテゴリ化から久々の邂逅。
そして、これらが現時点(2022/10/31)では最後のヴァンパイア新規です。
総評
最早呪いといえるレベルでずっと重いデッキのままですね〜。
ある意味イメージ通りなのか……?
高貴だし……?
マドルチェでいうところのプティンセスールみたいな革命カードに来て貰いたい。
出来ればフロイラインのスール的ポジションで……。
後、ヴァンパイア帝国めちゃくちゃ好きだからピン挿しでも機能するようなサポートも欲しいです。
魔界劇団でいうスーパー・プロデューサーみたいな。
とりあえず幽鬼という最強のデッキエンジンは獲得したので次の強化次第ですね。
本当に安定した動きができるようになって欲しいテーマです。
バトル・オブ・カオスでの新規が良質でしたし、本当に後もう一歩で強力なデッキに成れそうなんですよ!!
イラストはアンデット族テーマでも魔妖と並んで一番好きなんですが……。
最後に
出典:【公式】遊戯王OCG
これを期にアンデット族をアンデッド族にしてくれても良かったのに……。
間違いをそのまま押し通すことを悪いとまでは言いませんが……。
最近は寧ろ感心してきた……。
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