草薙さん「幼い頃、居場所はそこにしか無かった。
大きな樹が有るだけの、なんの変哲もない場所。
だが、樹に寄り添うと、不思議と心が安らいだ。
その温かさは紛れもなく、母の愛そのものであった」
プレメ「奴の絶対的なサンアバロンを倒すのに、勝機は1度」
草薙さん「次回、遊戯王VRAINS
『我が母なる樹』」
プレメ「Into the VRAINS」
アニメ「遊戯王VRAINS」36話次回予告より
おはようございます。
DIPTERAです。
今回からはマイ・フェイバリット・テーマである聖天樹、及び関連テーマである聖蔓・聖種について語っていきたいと思います。
初回の当記事はカテゴリ編ということで個別のカードでは無くテーマとしての特徴や各種メディア・コンテンツでの扱い、モチーフなどを中心に紹介。
私なりにこのテーマの魅力を最大限お伝えしたいと思いますので、最後までお付き合いいただけたら幸いです。
初めに
初めてアニメで聖天樹を見た時に思いましたよ。
こういう植物族テーマを待っていた!!
私は基本的に遊戯王最初期から昆虫族を愛してやまないデュエリストですが、そんな私が最もアニメを視聴していて感動したテーマが植物族の聖天樹でしたね。
まあ、それからOCG化までに更に3年待たされたのですが、それは後述。
聖天樹ってどんなテーマ?
聖天樹とはSELECTION 10(2020/12/5)にて初登場したカテゴリ。
リンク召喚を主軸としており地属性・植物族で統一されています。
現状、属するモンスターはリンクモンスターのみ。
大樹モチーフのモンスターはリンクマーカーが増える度に徐々に成長していき、リンク3の聖天樹の大精霊以降は『森』と形容したくなる程に巨大なモンスターと化していましたね。
関連するテーマとして主に攻撃・防御などの戦闘面で活躍する聖蔓リンクモンスターや主にリンク素材として活躍する聖種モンスターが存在します。
聖天樹リンクモンスターは共通して攻撃対象にならない効果を有しており、戦闘破壊されることは基本的にありません。
それだとプレイヤーは相手の攻撃に対して無防備になりそうなモノですが実際にはそういう訳でもなく、特に下向きのマーカーを持つ大樹型の聖天樹リンクモンスターの多くはプレイヤーが受けたダメージを回復しつつプレイヤーにとっての尖兵となる聖蔓リンクモンスターを特殊召喚します。
これら特殊な効果は後方から我が子を見守り、傷付いた時には無償の愛で包み込む母親の母性を再現した動きですかね?
後述するアニメでの扱いとも非常にマッチしていますし、実際に大樹型の聖天樹はモンスターにも関わらず常に使用者の後方にそびえ立っていました。
ステータス面でも主軸となる聖天樹と素材として活躍する聖種は全て攻撃力0、主に戦闘を担当する聖蔓も最高攻撃力800ととことん異質。
基本的には防御寄りなテーマと言えます。
しかし、聖天樹が成長する程に聖蔓の効果が強化され、関連カードを組み合わせるだけで1ターンキルも難しくないレベルの火力も生み出せると決して戦闘面でも侮れないテーマであり、とにかく個性が際立つ魅力的なテーマです。
アニメでの扱い
アニメVRAINSで登場。
使用者
出典:【公式】遊戯王OCG
1年目で主人公Playmakerが対峙するハノイの騎士のメンバーであるスペクターが使用しました。
リーダーであるリボルバーの側近であり、リボルバーの信奉者でもありましたね。
最初期から登場していたものの、しばらくはブルーエンジェルに電脳ウィルスを仕込むという暗躍に留まり、余り表立った活躍はありませんでした。
しかし、放送開始から7ヶ月程経ちハノイの騎士が本格的に活動を開始した「ハノイの塔事件」で満を持して参戦。
かつて電脳ウイルスを仕込んだブルーエンジェルとのデュエルが彼の初デュエルとなります。デュエル描写がほぼほぼカットされた北村さんは除く。
当時、OCGでも強力なテーマデッキとして認識されていたトリックスターの強力なバーン戦術をいなし、コントロール色の強い聖天樹で着々と布陣を固めていくスペクターのデュエルには不気味かつ底知れない強さを感じさせられました。
ついでにそれまでのキャラの薄さを払拭するかのように凄まじい顔芸と煽りスキルを披露し、ブルーエンジェルを車田落ちさせたのは印象に残っている方も多いのでは?
また、主人公Playmakerとのデュエルでは彼もロスト事件の被害者であることが判明。
ロスト事件により強いトラウマを植え付けられその後の人生に深い悲しみを背負うことになった主人公とは対称的に他者に必要とされた事実に強い喜びを感じるという、主人公にとってのアンチテーゼ的な役割も担っているキャラクターでもありました。
アニメ本編での描写
そんなキャラの濃いスペクターの聖天樹に対する扱いですが、まるで実の母の様に慕われており随所に彼の聖天樹に対する親愛が描写されています。
特に聖天樹の大母神が顕著で、戦闘破壊された時の取り乱し方は普段の彼からは想像も出来ない程の豹変ぶりでした。
スペクター「お母……、さん……。」
慇懃無礼かつ毅然な態度を崩さなかった彼が主人公に敗北後、涙を流しながら聖天樹の大母神に呼びかけるシーンに心を打たれたのは私だけでは無い筈……。
VRAINSのキャラだと他に自身の使用デッキに強い愛着や特別な思いが描写されたのは財前晃ぐらいですかね?
自身のデッキに対する愛情だけなら遊戯王アニメ史でもかなり上位に入るキャラだと思います。
投票企画
「COLLECTION PACK 2020 キャラクターテーマカード OCG化投票」という投票企画で選出されていたテーマでもあります。
出典:【公式】遊戯王OCG
投票結果では二位。
惜しくも一位は逃しましたが、一位のフォッシル(化石)とは僅か4%の僅差であり、デュエリスト達からの人気の高さも伺えます。
SELECTION 10でのOCG化もこの投票結果の影響が少なからず影響していそうですね。
モチーフ
テーマ名のサンアバロン(SUNAVALON)はラテン語で神聖な者を意味するSANと英語で太陽を意味するSUNに伝説の島であるアヴァロン島(AVALON)を組み合わせた造語だと思われます。
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
アヴァロン島はブリテン(イギリス)に存在されたとされており、その名前の由来はリンゴの島とされているそう。
OCGにはこのアヴァロン島をモチーフとしたカードが存在しますね。
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
聖天樹の大母神は日本人の魂とも言えるサクラを思わせるビジュアルなのでこれもモチーフに入っていそうです。
一見サクラとリンゴは無縁そうですが、同じバラ科の落葉樹だったりします。
固有名はドリュアス、アトランティエ、ダフネ、メリアスとギリシャ神話の精霊に由来するものが多いですね。
また、樹を母と見立てている事から同じくギリシャ神話のミュラーとアドニスもモチーフに含まれていそうです。
関連テーマのサンヴァインは蔓植物やブドウを意味するヴァイン(VINE)が由来でしょう。
大樹に巻き付く蔓植物と、後述する聖天樹が存在しなければ盤面に維持できない性質ともマッチしています。
ちなみにヴァイキングが上陸した島として有名なヴィンランド(VINLAND)もこのVINE+LANDでブドウの島を意味すると言われていますね。
ヴィンランド・サガで聞き馴染みのある方も多そうです。
ちなみにですが初収録のSELECTION 10は神秘的なイラスト・モチーフの多いテーマが多いパックであり、神話がモチーフのこのテーマにはピッタリでしたね。
大樹のイラストなのもあり、パックの発売タイミングからクリスマスツリーもイメージして収録されていそうです。
余談
アニメでの初登場は2017年12月放送のVRAINS32話。
OCG化は2020年12月。
3年とか高1や中1が学校卒業しているんですが……?
テーマレベルがOCG化まで数年以上待たされるの遊戯王では割りと良くあるから困る……。
化石とか12年近く経ってる……。待ってる間に亡くなった方いそう。
他にはワルキューレやサイバー・エンジェルなどもOCG化に10年以上(前者は来日も含めたら15年)経っていますね……。
今後の投稿予定
今回はざっくりとテーマの全体像と各種メディア・コンテンツでの扱いを紹介しました。
次回はOCG化されている各種カードを個別に紹介していきたいと思います。
長くなりそうでしたら主要モンスターと関連サポートで記事を分けるかも知れません。
アニメに登場した未OCGカードも紹介したいと思っていますので、3or4記事ぐらいになりそうですかね?
年末年始の連休中には全て投稿したいところです。
最後に
クリスマスだからクリスマスツリーっぽい聖天樹の記事を投稿しちゃいました。
特に好きなテーマなのでいつかは記事にしようと思ってはいましたが、このタイミングしかないなと。
奇しくもハロウィンに解説記事を投稿したヴァンパイアもSELECTION 10の収録テーマでしたね。
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プレミアムパックで聖天樹の新規来るんじゃないかと思っていて温めていた感もあるのですが、残念ながら来ませんでしたし投稿タイミングに悩んでいたのもあります。
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ただ、大母神がサクラっぽい見た目だし初春に投稿でも良かったかも?
次回の記事↓
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